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ネオスはソルブル油剤の開発にも注力しています!
2025.01.24

切削加工現場において、水溶性切削油は作業効率や加工精度に大きな影響を与える重要な要素です。その中でも、「エマルション」と「ソルブル」は、加工用途や条件によって選ばれる代表的な2つの種類として広く知られています。

エマルションはその歴史の長さから多くの加工現場で利用されていますが、近年では腐りにくさや作業環境の面から、ソルブルタイプが注目を集めています。ソルブルは、単なる代替品ではなく、特定の条件下でエマルションを上回る性能を発揮する特徴を持っています。

今回は、エマルションとソルブルの違いを分かりやすく解説しつつ、ソルブルがどのように優れているのか、その理由についてお話します。

「エマルション」と「ソルブル」の違いって?

エマルションとソルブルは、いずれも水溶性切削油の一種ですが、その構造や特性、用途においていくつかの重要な違いがあります。以下は、JIS規格に基づく水溶性切削油の分類、エマルション・ソルブル・(ソリューション)を表形式で分かりやすくまとめたものです。

エマルションは潤滑性に優れた特性を持つ一方で、油分を多く含むため、冷却性や環境面での課題がありました。ソルブルに変更することで、作業環境の改善、コスト削減、そして環境負荷の軽減といった多くのメリットを享受することができます。加工現場において、効率的かつ持続可能な運用を目指すのであれば、ソルブルの選択は有力な一歩となるでしょう。

でも加工性が落ちるんでしょ?

実は、そんなことはありません!

ソルブルは、冷却性と洗浄性が高い特性を持つため、高速切削や精密加工においてその実力を発揮します。たとえば、高速での金属切削時には、潤滑性だけでなく、刃先の温度を効率的に下げる冷却性が加工精度や工具寿命を左右します。

また、最近では各メーカーの混合技術向上により潤滑性に特化したソルブルも出現しており、適切な使用条件下ではソルブルはエマルションを上回る性能を示します。

切削加工現場用においては、用途や条件に応じた切削油の選択が重要です。「ソルブル=加工性が劣る」という先入観を一度取り払い、その多様な可能性を見直してみてはいかがでしょうか。

実際にネオスの高潤滑ソルブル、ファインカットNTF-100Sを使用した加工性試験データを見てみましょう。

※ネオス中央研究所での試験結果。実際の使用状況や加工条件、運用環境によって異なります。

タップトルク値比較ではNTF-100Sはソルブルタイプにも関わらずエマルションを凌駕する結果が出ています。

ソルブルのメリットである冷却性、洗浄性はそのままに、エマルションだけでなく油性タイプにも劣らない加工性をしっかり有していることが分かります。

コスト削減へのお役立ち

前述の通り、ソルブルは洗浄性が高くベタつきが少ないのが特徴です。

これにより、加工機やワークへの付着が少ないため、後工程の洗浄負荷低減や洗浄剤の使用量削減が見込めます。また、切粉やワークに付着し持ち出されるクーラント量も減り、補給量低減にもお役立ちできます。

エマルション使用現場からソルブルへ変更した場合のコストシュミレーションをしてみます。

エマルション使用の場合、100L(希釈液)/週の補給が必要な製造ラインを想定しました。 

ソルブルはエマルションと比べ油剤原液消費量が60%減、ランニングコストも24%減とトータルコストの削減が見込めます。

※コスト削減効果の具体的な数値は、切削油の使用状況や加工条件、運用環境によって異なります。

貴社の加工条件やコスト目標に合わせて切削油の変更を検討してみてはいかがでしょうか。

具体的な選定や期待される効果については、下記へお問い合わせください。

☆私たちネオスが全力でサポートいたします☆

お問い合わせ先 ⇒ https://neos.co.jp/contact/

今後も新製品を積極的に上市していきますのでご期待ください。

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